最近は本を買う時に、ネットだけの評価やビジュアルで判断せず必ず書店に行って手に取るようにしています。
選ぶ際にもタイトルやついている帯を見て(面白そう)と思った本を買ったほうが、勢いよく読み出せるし内容が頭に残りやすいのでおすすめですね。
村田さんの「コンビニ人間」は、丁度海外へ行く前に次読む本を探している時に
「タイミングでベストセラー100万部突破!芥川賞受賞!」
のPOPを見てタイトルと書き出しが面白そうと思って買った本。
今回はそんな大ベストセラーとなっている、「コンビニ人間」の感想をサクッとまとめました。
ユニークなタイトルとコンビニという質感

諸説はタイトルと書き出しの部分で買うか買わないか判断されやすいのですが、これはWebでの記事と同じで最初が肝心です。
特に最近の小説は目を引くようなタイトルが多く、それだけ見ても本の内容が理解できなかったりしますよね。
でも、それが筆者の狙いであり読者を魅了するポイントになっているわけです。
この「コンビニ人間」に至ってもそうですが、タイトルからはどんな内容なのかは把握できません。
しかしながら、書き出しの部分を読んでみると主人公の女性が数十年間もコンビニでアルバイトをしていることが書かれています。
タイトルと書き出しだけ読んで少しでも(面白そう)と感じた方は、この本を買っているわけです。
逆に、タイトルと書き出しが面白くなければ、どれだけ内容が良くても買わないでしょう。
小説家は表現が豊かである

私個人も物書きの端くれとしてWebを媒体にライター を3年ほど営んでいますが、小説家の方々が書かれる文章は独特で毎回(表現が豊かだなぁ)と感心させられます。
ライター を仕事とする前はそれほど気にかけていませんでしたが、小説家の方の本を読んでいるとなぜこんなにも鮮明に場面がイメージできるのか不思議でなりません。
コンビニ人間に出てくる主人公が、コンビニで実際に働いている様子が文章を読んだだけで頭の中でイメージできるのは私たちのみじかなものを題材としているほか、小説家の表現の豊かさが起因しているのです。
多くの社会人、特に男性はビジネス関連の本や自己啓発本を読むことが多いですが、小説を読んで思考力を鍛えることも今の時代には大事なことではないでしょうか。
思考が言葉となり行動となるわけですから、思考力を鍛えて表現豊かな言葉を使えるようになったら鬼に金棒だと個人的には思っています。
社会で生きていくための暗黙のルール

「日本人は働き過ぎだ」
と海外ではよく言われますが、古来から日本人よく働く民族でした。
また”男は狩へ行き、女は家庭を守る”今の時代にも色濃くその傾向は残っており、鎖国していた時代もある日本には少し多様性が足りない部分があったのでしょう。
しかしながら、それが日本独自の文化を作ったわわけですから良し悪しの受け取り方は人それぞれですね。
そんな日本においては現代も、同じだと言えます。
- 結婚
- 仕事
- 子供
この3つのことに関しては、社会人になると良く聞くワードではないでしょうか。
- ある程度の年齢になると結婚しなければならない
- いい歳だから働かなければならない
- 結婚したのだから子供を作らなければならない
こういった社会の暗黙のルールのもと私たちは、年齢とともに不安や焦りを感じ生きているのです。
それらの現実から逃げるように、自殺する20代もご存知の通り少なくありません。
まとめ:コンビニ人間を読んでどう感じるかは人それぞれ

コンビニ人間は少し短いような小説ですが、内容はとても深く面白い本でした。
この本を題材に読んだ人たちで集まって、ディスカッションすると面白そうだとも感じましたね。
人間人それぞれ見方も違えば、生きてきた軌跡も違うわけですから本の内容の捉え方も違うでしょうし、絶対面白いと思います。
興味のある方は、是非とも一度読んでみてくださいね。