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トラベルライターの TAKUMAです。
日本の香り高い歴史あるお酒として世界に少しづつ広まりつつある「日本酒」。
海外では「SAKE」の名称で親しまれおり、最高額で1本60万円の日本酒がドバイ等で販売されてセレブ達に飲まれているみたいですね。
私自身も仕事で海外の日本酒が置いてあるお店を、取材することが多いのですが日本のお酒はよく海外セレブ(富裕層)達に嗜まれています。
今回はそんな海外で外国人達に人気の日本酒の銘柄や、日本人に人気の日本酒の銘柄等を詳しくまとめてみましたので、少しでも日本酒に関して興味がある方は参考にしてみてくださいね。
目次
日本酒が海外で人気な理由

日本酒が海外で人気な主な理由としては、大きく分けて3つあります。
- 和食の魅力を最大限に引き出すため
- 日本の料理が健康志向なため
- ユネスコ無形文化遺産に和食が登録されたため
日本酒は和食と深い関わりがあり、地方によってその土地の食べ物に合うように昔から日本酒が作られて来ました。
ですので、和食がある所には必ずといって良いほど、日本酒があるとされるのはそういった理由からです。
それぞれの理由について、以下から詳しく解説していきますね。
日本酒が海外で人気な理由①:和食の魅力を最大限に引き出すため
和食の魅力を最大限に引き出してくれる「日本酒」。
その日本酒独特の飲み方は、料理の温度に合わせて熱燗だったり冷やだったりと、臨機応変に合わせることができます。
そのため、和食の料理一品一品の味をしっかりと感じさせるための脇役として、サポートしてくれる訳ですね。
日本の地方で作られる日本酒の殆どが、現地の食べ物に合わせた作りになっているので、和食に合わないはずがありません。
日本酒が海外で人気な理由②:日本の料理が健康志向なため
日本料理である和食は、味付けも繊細で使っている食材も野菜や魚といった健康志向的なものが多いです。
より食材の味を堪能してもらうことをメインとしている、和食は旨味を感じやすくとても優しい味に仕上がっている料理が殆どですよね。
そのため健康にもよく、海外でもそのことがきっかけで和食に興味を持つ方も多いぐらいです。
日本酒が海外で人気な理由③:ユネスコ無形文化遺産に和食が登録されたため
2013年にユネスコ無形文化遺産に、和食が登録されました。
そのことにより和食ブームが世界中に巻き起こり、それに伴い日本酒もまた広まっていったのです。
海外へ行くと「日本=寿司」という認識がかなり強いのですが、寿司に合うのはもちろん日本酒なので、必ずそういった海外のお寿司屋さんにも日本酒のメニューが置いてあります。
日本酒の歴史

日本酒は古来、縄文晩期(約2600年前)に中国から最初に、北九州に伝わった飲み物だと言われています。
当時は日本酒ではなく「濁酒(だくしゅ)」と呼ばれており、現代でいう濁酒(どぶろく)のようなドロドロした、まだ米の原型が分かるぐらいのお酒だったんですね。
それから月日が経ち、製造方法も改良され今の日本酒のように透き通った水々しい日本酒へと進化していったのです。
日本各地には日本酒の酒蔵が沢山ありますが、中には1000年以上も歴史を持っている蔵もあるぐらいです。
今では製法もある程度確立されていますが、江戸時代では日本酒に欠かせない「こうじ菌(微生物)」の存在すら知られていなかったので、毎回職人の経験と勘によって作られていました。
そうやって日本酒の製造は伝統の伝承をいく代も繰り返しながら、今に至っている訳です。
杜氏(とうじ)とは?
蔵元に必ず一人いる日本酒の作り手のこと。
杜氏である人が全ての日本酒における工程を管理し、長年の経験と勘とデータを元にお酒を作っていきます。
日本の蔵元の多くは、上下関係がしっかりとされており、基本的には杜氏の言うことは絶対とされています。
日本酒の正しい選び方

今では2,136社の日本酒メーカーから1万を越える銘柄の日本酒が発売されている訳ですが、その中から自分もしくは渡す相手に合った銘柄の日本酒を選ぶのは至難の技です。
そこでここでは、日本酒初心者の方でも簡単に日本酒が選べる、その“選び方”について詳しく解説していきます。
日本酒の選び方としては、主に5つのポイントがあります。
- 味わいで選ぶ
- 香りで選ぶ
- 種類(特定名称)で選ぶ
- 飲み方で選ぶ
- 産地や米の種類で選ぶ
それぞれ分かりやすく解説していきますね。
日本酒の選び方①:日本酒度や酸度で選ぶ
ここで言う「日本酒度」とは、日本酒の甘口・辛口をみる目安のことを指します。

上の表のようにその数値によってその日本酒の辛味と甘味が、一目で分かるようになっている訳ですね。
また、日本酒の「酸度」とはお酒の中に含まれる、酸の総量を指します。
日本酒は酸度が高ければ高いほど、味が辛く、濃く感じられるのが特徴ですね。
日本酒度と酸度はそれぞれ分かりやすく、日本酒のボトルに必ず明記されているので、購入前に味が気になる方は、是非ともチェックしてみてください。
日本酒の選び方②:色や香りで選ぶ
日本酒には味の他にも、色や香りで選ぶこともできます。
日本酒の「色」については、色調(しきちょう)とも呼ばれ、日本酒の色を表現する言葉には様々なものが存在します。
- 冴え(さえ):美しく透き通った光沢のこと。
- 照り(てり):うっすら山吹色に艶の出た状態。
- ぼけ:少々混濁して、色彩がぼやけていること。
- 透明度:自然に造られた、澄んだみずみずしいきらめきを指す。
- 澄明度:(酒蔵によって人工的に)造られた(精製された)透明さを指す。
日本酒の選び方③:種類(特定名称)で選ぶ

日本酒の定義とは、”必ずお米を原料として、「こす」という製造工程を入れなければならない”と決まっているをご存知でしょうか?
今はこの原料である米のこし方一つで、その日本酒のランクが分けられているのですね。
誰しもが日本酒を飲んだことがあるのであれば、一度は聞いたことがあると思いますが、
- 純米酒
- 純米吟醸酒
- 純米大吟醸酒
などが日本酒のランクにあたります。
基本的には日本酒のランクが高くなるにつれて、値段自体も比例して高くなるのですが昨今は全く精米しない日本酒もブームとなってきているので、一概にランクが低いからといって美味しくない訳ではありません。
これは個人の好みの問題なので、どれが良いかは最終的にあなたの舌で決めてくださいね。
特に女性にも人気がるのが純米大吟醸なので、女性へのプレゼントにはピッタリですよ!
日本酒の選び方④:飲み方で選ぶ
日本酒の特徴として、他のお酒と比べて飲用温度が5〜60度かなり広いため、様々な飲み方で楽しむことができます。
主な日本酒の飲み方としては、以下の3つです。
- 熱燗
- 常温
- 冷酒
基本的には日本酒は、温めることで味や香りが「開く」特徴があり、冷やすことで味や香りが「閉じる」特徴があります。
また、日本酒によってはおすすめの飲み方がそれぞれにあるので、気になる方はお店のスタッフに聞いてみてください。
日本酒の選び方⑤:産地や米の種類で選ぶ
日本酒の主材料は「米」と「水」であることは、ご存知だと思われます。
そのため日本酒がどこの産地で作られているのかによって、日本酒本来の味や香りが全く違ってくるのです。
その土地独特の日本酒にそれぞれ仕上がっているため、違う産地の日本酒を飲み比べてみるとその違いがハッキリと分かるでしょう。
産地によっては、辛味が強い日本酒の銘柄が多かったり逆に甘味が強い日本酒の銘柄が多かったりと様々なので、あなたが好きな産地を見つけるのも楽しいかもしれませんね。
また、代表的な例を挙げると、
- 日本アルプスの天然水仕込み・長野県は”濃醇甘口”
- 屈指の酒どころ・灘を擁する兵庫県は”濃醇辛口”
と産地によって全く違うので、是非とも機会があれば飲み比べしてみてください。
日本酒の三大要素とは?
日本酒作りに最も欠かせない三大要素とは、
- 水
- 米
- こうじ菌(微生物)
だと言われています。
日本酒の水は全体の8割を占めており、米は「酒米(さけまい)」と呼ばれる日本酒作り専用の米を用意る所が多いです。
また、こうじ菌は蔵元によって扱っているものが違うので、こうじ菌の種類でも味や香りが変わってきますよ。
日本酒輸出額の推移と輸出量が多い国

日本酒が海外で認知されてきていると言うことは前述しましたが、実際に日本酒はどこの国へ輸出されているのか気になりますよね。
実際に日本酒が多く輸出されている国は、
- アメリカ(全体の30%)
- 香港
- 中国
- 韓国
- 台湾
の5カ国になります。
具体的な輸出量については、以下のグラフを参考にしてみてください。

そのほとんどがアメリカに輸出されていますが、近年はアジア園内でもかなり日本酒が嗜まれるようになりました。
私が東南アジアを訪れた際にも、必ず日本料理のお店には日本酒が常備されていたため、少しずつではありますが、アメリカ以外でも認知されてきているわけですね。

また、上の表はここ数年間の日本酒の輸出量と輸出金額を表したものです。
2009年からなんと9年連続でその額は伸びており、今では当時の3倍もの輸出額に跳ね上がっていますね。
これはアメリカのみならず、アジア園内で徐々に日本酒が認知されてきた影響だと言われています。

特に上の表を見てもらうとお分かり頂けるように、日本酒1リットル当たりの輸出金額はアメリカではなく香港が一番伸びています。
徐々にではありますが、日本酒がアジア諸外国にも浸透してきていると言うことが、分かりますね。
外国人が喜ぶ日本酒ランキングTOP3!

外国人が喜ぶ日本酒を、分かりやすくランキング形式で以下にまとめてみました。
- 男山(おとこやま)
- 獺祭(だっさい)
- 梵(ぼん)
正直、どれもかなりおすすめの日本酒ではありますが、日本人とは違い外国人は趣向がまた違うため、人によっては(これはちょっと…)と思う方もいるかとは思います。
そういった場合は、渡す相手に最初にどのようなテイストのお酒が良いのか聴いてから購入するのもアリですよ。
それでは以下からそれぞれの日本酒の特徴について、詳しく解説していきます。
外国人が喜ぶ日本酒①:男山(おとこやま)
北海道の旭川で作られている日本酒「男山」は、アメリカではもっともポピュラーなお酒の一つです。
1984年に初めてアメリカに進出した、日本酒ブームの先駆けでもあります。
国内外の評価が高い日本酒なので、外国人に日本酒をプレゼントするなら「男山」でまず間違いないでしょう。
そのお味は、淡麗で辛口なためスッキリと飲めるのが特徴です。
外国人が喜ぶ日本酒②:獺祭(だっさい)
日本で最も今人気のある日本酒といっても過言ではない、山口県の地酒「獺祭」。
日本の総理大臣である安倍首相が、アメリカのオバマ元大統領にプレゼントしたことでも有名になった獺祭ですが、そのお味はかなりフルーティーで飲みやすいです。
普段日本酒を飲まない方にもおすすめできる味で、まるで甘い白ワインのような飲みやすさから、女性にも大人気の日本酒の一つですね。
外国人が喜ぶ日本酒③:梵(ぼん)
福井県鯖江市で作られている日本酒「梵」は、2018年にインターナショナル・ワイン・チャレンジのSAKE部門で、銀賞を受賞している有名な日本酒です。
日本酒「梵」は海外では、ワイングラスで飲む日本酒として親しまれており、政府や大使館で外国の元首・王・首相などの客をもてなす時に使用される格式ある日本酒ですね。
日本人に人気の幻の日本酒ランキングTOP3!

続いて、日本人に人気のある幻の日本酒を、数ある中から3つに絞ってご紹介しています。
- 獺祭(だっさい)
- 黒龍(こくりゅう)
- 作(ざく)
海外でも人気の「獺祭」は、やはり国内でも人気の日本酒ですね。
国内外で安定の評価があるため、時期によっては殆ど手に入らないとも言われています。
それでは同じように、以下からそれぞれ解説していきますね。
幻の日本酒ランキング①:獺祭(だっさい)
日本酒の中でもダントツの知名度を誇る、山口県のお酒「獺祭」。
日本酒を普段あまり飲まない方でも、獺祭なら知っていると言う人が多いぐらい、有名な日本酒なんですが、実はコスパもかなり良いお酒なんです。
基本的には高級料理と合わせて頂く日本酒で、時期によってはあまり手に入らないとも言われています。
幻の日本酒ランキング②:黒龍(こくりゅう)
現在、天皇陛下がご結婚された際に、引き出物として出されたのが日本酒「黒龍」です。
皇室ご用達の日本酒とも呼ばれており、令和になってまたこれから一段と注目を集める日本酒だと言われていますね。
黒龍の高級シリーズは“プレミア化”するものもあるので、贈答用としておすすめです。
幻の日本酒ランキング③:作(ざく)
伊勢志摩サミットで振る舞われた日本酒として、かなり有名な「作」。
その飲み味はとてもフルーティーで、日本酒なのに爽やかな味わいを堪能できます。
お酒が苦手な女性でも飲める味に仕上がっているので、そういった方にもおすすめの日本酒の一つですね。
また、一部ガンダム好きな方には、”ザク”の名前からプレゼントとしても喜ばれますよ。
日本酒は海外でこれからも益々広がっていく

海外ではまだまだそれ程ワインのように認知されておらず、嗜んでいる人の殆どが富裕層である日本酒はこれからも徐々にではありますが、世界に広がっていくと予想されます。
日本では少子高齢化や人口減少に伴い、事業継承が難しい蔵元もあるかもしれません。
しかしながら、日本酒のように海外へ日本の伝統や文化を伝えやすいものは、他にはないと思いますので、これからもなんとか頑張ってほしいものです。
また、日本酒は和食と合わせて頂くことで、より美味しく感じるので嗜む場合は是非とも日本食と一緒に飲んでみてください。